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東証一部上場企業に入社すれば安泰なのか?

「我が子には安定企業に入社して欲しい」というのが、就活生を持つ親の本音ですよね。それ自体はごく自然で、何ら間違ったものではありません。
では、そんな親御様に質問です。
「東証一部上場企業」であれば「安定企業」だから、ひとまず安泰だ。YES or NO?

こんにちは。人財育成コンサルタントの吉田竜一です。

我が子の就活に際して、「東証一部上場企業に入れ!」と口にする親御さんがいらっしゃいます。場合によっては「厳命する」くらいのレベルで押し付けるケースもあります。

今回は、この「東証一部企業に入ること」について考えてみましょう。

東証一部を理解していますか?

先に、東証一部とは何かをご説明します。

まず、証券取引所とは株や債券の売買を行う場所です。

90年代頃にニュースで以下のような場面を目にしたことがあると思いますが、ここが証券取引所です。(今はコンピュータ化されたので、ほとんど人はいません)

※1990年代半ばの取引所の様子
<引用:JPX 日本取引所グループWebサイトより>

日本国内で最大規模の証券取引所が「東京証券取引所」です。

そして、この東京証券取引所の中の株式部門は、4つのカテゴリー(ランク)に分けられています。

それが、東証一部・東証二部・東証マザーズ・東証ジャスダックです。

この4つのカテゴリーの中で、最も企業規模が大きく経営年数も長い企業が集まるのが東証一部なのです。

ちなみに、東証一部に入るための基準は以下の通りです。(主要な基準のみ抜粋)

「東証一部=安泰」とは言えない

東証一部上場企業は、上記基準をある時点で満たした企業ですので、一定の規模と安定性があるのは事実です。

しかし、その中には連続赤字を出している企業がありますし、経営破綻に至ったケースもあります。また、労務問題(過重労働やパワハラ・セクハラ)が取り上げられた例も枚挙にいとまがありません。

「一部上場企業だから、転職したら待遇が落ちる…」と労働者側が我慢し、深刻な体調不良に至るケースもあります。

つまり、東証一部上場企業に入ったから「あとは安泰」ということではないのです。

もう1つ、「全ての有名大企業が東証一部に上場しているワケではない」という点も理解しておくべきです。

企業が上場するのは「株を売って資金を集めるため&上場によって知名度や信用度を向上するため」です。

つまり、資金も知名度も十分にある企業は上場しなくてもよいのです。

例えば、サントリー、竹中工務店、YKKといった有名大企業はこれに該当し、上場していません。

上場企業は株式買占めによる企業買収の標的にもなりやすいので、「買収を受けて経営方針や社風がガラッと変わるリスク」という点においては、これら「非上場の有名企業」の方がむしろ勝っていると言えるかもしれません。

一部上場以外にも優良企業はある

結局のところ、「東証一部上場」というのは、「その企業がある時点で東証一部の審査基準を満たした」という意味しかありません。

東証一部に上場している企業にも経営状況や労働環境が芳しくない企業はありますし、逆に上場していない有名優良企業も数多く存在します。

そして、そもそも「就活生が企業に求めるもの」と、「東証一部の審査基準」はほとんど関係ありません。

審査基準を見ても、「自分の好きな仕事ができるか、やりがいはあるか、待遇は良いか」なんて分かりませんし、チェックしようがないのです。

「東証一部」ということを主軸にエントリー先を選ぶのは、自ら選択肢を狭める愚の骨頂と言えます。

お子さん自身がそういう思考をしていないか、そして、親御さん自身がそんな思考を押し付けていないか、今一度思い返してみてください。

※補足
2019年の年初あたりから、東証一部の審査基準を見直す動きが出てきています。現在東証一部に所属する企業数が2000社を超えており、プレミアム感が薄れているためです。
「基準を厳格化して、満たせない企業は2部やマザーズに鞍替えしてもらう」とか「もう1つ上の『東証プレミアム』を作る」なんて言う憶測が流れています。

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吉田 竜一

大手外資系企業のプロジェクトマネージャーを経て、人財育成コンサルタントに転身後、人材育成研修等のプラン設計・講師などを歴任。現在、アンタントコンサルティング株式会社代表。「企業と人財のミスマッチを防ぎ、現場力を高める」がモットー。

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