就活ルールが変わる!?~「通年採用」と「ジョブ型採用」~

「就活の見直し議論」の中で耳にする機会の増えた「通年採用」と「ジョブ型採用」。今後、新卒一括採用はどうなるのか?就活市場は急速に欧米型にシフトしていくのか?就活生に懸念されることは?・・・など、気になる部分を解説します。

こんにちは。人財育成コンサルタントの吉田竜一です。

昨年(2018年)秋の、経団連中西会長による就活ルールの撤廃宣言以降、就活の見直し議論が活発化しています。

今回は、そんな見直し議論の中で取り上げられることの多い「通年採用」と「ジョブ型採用」についてご説明します。

「通年採用」「ジョブ型採用」とは?

新しい採用活動の形態として、最近取り上げられることの多いキーワードが、「通年採用」と「ジョブ型採用」です。この2つの言葉の意味から見ていきましょう。

●通年採用とは
一般的な「3月解禁→6月選考→10月内定」という新卒採用選考のスケジュールに縛られず、年間を通して採用活動を行う形態。元々は、年間を通じて中途採用を展開するケースで使われていた言葉。

●ジョブ型採用とは
勤務場所や担当業務などを限定した雇用契約。いわゆる「総合職」とは違い、転勤や人事異動をしない前提で労働契約を結ぶこと。全国展開している大企業などでの「支店採用・地域限定採用」などはジョブ型採用の一例。

勘の良い方はお気づきになられたかもしれませんが、この2つの採用形態は「欧米の採用慣行」がベースになっています。

日本企業、あるいは日本社会が欧米型の採用慣行(必要な時に必要なスキルを持つ人を、業務を限定して、新卒中途の垣根無く採用)の導入を検討しているため、この2つのワードをよく目にするようになっているのです。

4月の一斉入社が変わる?

通年採用という言葉を聞くと、「大卒直後の4月の一斉入社が変わるの?」という疑問を持つ方がいらっしゃると思います。しかし、結論から言うと、「10年後ならともかく、3,4年は大きく変わらない」と筆者は考えています。

2019年4月22日に、これからの就活ルールを考える「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」が発表した提言においても、現在の新卒採用を"含む"、多様な選考形態を活用すべきという意見が主流のようで、「新卒一括採用を廃止!」という方向性ではありません。

加えて、「長期雇用」と「社内人事異動&昇進」という文化の根強い日本企業においては、企業の組織ピラミッドの最下層を補充するために、若手人材の集団採用は必須です。そして、集団採用をする以上、採用活動にしろ、入社後の研修にしろ、時期を統一しなければコストが激増してしまいます。

就活&一斉入社は日本型の人事制度や企業文化に適応して今の形態に落ち着いている訳ですから、制度や文化が一気に変わらない以上、4月の一斉入社も当面は無くならないでしょう。

懸念される「就活の長期化」

ただし、採用活動全般において「企業の自由な活動を認める」という方向性には注意が必要でしょう。

というのも、現在の日本の社会状況においては、「採用の多様化」≒「学生への早期接触」となるため、就活の早期化&長期化が懸念されるからです。

少子化によって人材争奪戦が激化している現代において、企業はあの手この手を使って、「優秀な人材を他の企業に捕まえられる前に、早期に囲い込もう!」としています。

実際、経団連ルールを無視して早期選考(いわゆる「フライング選考」)を行う企業は増え続けており、2020卒予定者の5月1日時点での内定率は51.4%と昨年同期比で8.7%も急上昇していますし、6月1日時点での内定率は70.3%となり、2012年の調査開始以来初めて7割を超える結果となっています。
(参考:リクルートキャリア 就職プロセス調査(2020年卒))

こんな状況で、就活を多様化しようとすると、「インターンやセミナーを開催して大学1・2年生にアプローチする。優秀な層に対しては早期選考も行う」という動きが必然的に進みます。その結果、就活の早期化&長期化が一層進行すると考えられるのです。

これから就職を控えているお子さんが、「就活は大学4年になってから考えりゃいいや。どうせ売り手市場だし、なんとかなるっしょ!」という考えをしていると、致命的な出遅れにつながるかもしれません。

今後の就活ルールの整備状況と、志望企業や志望業界の動きを注視するように、お子さんにアドバイスしてあげてください。

デキルニンでは、オリジナルの業界分析情報をご提供しています。ぜひ、これから就活を迎えるお子さんと一緒にご覧ください。

★業界分析情報一覧はコチラ★

まだ、はっきりと「この業界に行きたい!」という目標が定まっていないお子さんには【仕事能力診断】を使って適職を診断してみるという方法もお勧めします。

デキルニン 仕事能力診断

The following two tabs change content below.

吉田 竜一

大手外資系企業のプロジェクトマネージャーを経て、人財育成コンサルタントに転身後、人材育成研修等のプラン設計・講師などを歴任。現在、アンタントコンサルティング株式会社代表。「企業と人財のミスマッチを防ぎ、現場力を高める」がモットー。

アンタントコンサルティング株式会社HP

人材育成コンサルタント・吉田竜一の就活プロファイル

このページは役に立ちましたか?