就活では、「夢」と「現実」のどちらが重要か?

就活時期になると毎年盛り上がる「夢・やりたいこと」思想と「現実」思想の対立論争。しかし、この二つの思想は対立関係で論ずべきものなのでしょうか?今回は、就活生の親御様として持つべき、この論争へのスタンスについて筆者の考えを述べたいと思います。

こんにちは。人財育成コンサルタントの吉田竜一です。

今回は就活対策における2つの思想について考えます。「思想」という言葉を使っていますが、重い話ではありませんので、楽な姿勢で「我が子の就活に協力する際のスタンス」を考える一助として読んでいただければ幸いです。

「夢」派と「現実」派の言い分

世の中に多様な就活対策が溢れている時代ですが、その就活対策の思想(指導する側のスタンス)は大きく2つに分類できます。

それは「就活においては夢・やりたいことが大事!」という思想と、「就活では夢じゃなくて現実を見ろ!」という思想です。

前者の夢重視派は、「やりたいことを仕事にして、有意義な人生を送ろう」という点を重視します。夢・やりたいことを自分の内面から導き出すことに力点を置きますので、自己分析に力を入れる傾向が強いように思います。

後者の現実重視派は、「夢・やりたいことを過度に追及せず、自分の実力や評価を客観視した上で、効率的かつ実践的に内定を得る方法を模索する」という考え方です。「効率的な内定ゲット」を重視するため、ESや面接のテクニック論が多くなり、自己分析はサラッと流す程度にとどめる傾向があります。(「夢・やりたいことは社会人になってから形成していけば良い」という考え方とも言えます)

「夢への現実的なアプローチ」を描くのが大事

就活の対策において、この2つの思想は対立することが多いのですが、筆者は「どちらかが正しい」という類の話ではないと考えています。勘の良い方は「これ、どっちも大事なんじゃないの?」と気付かれるかと思いますが、その通りではないでしょうか。人間が幸福に生きていくためには夢も現実性も両方不可欠なのです。

「夢とか好き嫌いを無視して、最小限の労力で有名ホワイト大企業の内定を得る」という就活をして、「会社で働いている時間は自分を殺しています」なんて状態になれば不幸でしかありません。

それとは真逆で「実現までの道筋をすっ飛ばした夢(と言うか妄想)だけで突っ走る」という就活をしても、「入社したら期待していたのと違った!」となったり、そもそも面接で「ウチじゃそういう仕事はできないよ」と言われて落とされる、なんてことになるかもしれません。

どちらにせよ、不毛な挫折を味わうことになる点は変わりありませんから、夢と現実性の両方を備えていなければ、どちらも褒められた姿勢ではないのです。

ですので、就活に対する適切なスタンスは「自身が納得のいく実現可能な夢・やりたいことを持ち、その実現に向けて現実的なアプローチを描く」ということなのです。

お子さんの夢と現実性をチェックしましょう!

筆者は就活対策セミナーなどにおいて、基本的には夢重視のスタンスをとっています。これは最近の学生に、「現実性ばかり考えて、夢とかやりたいことを押し殺してしまうタイプ」が多いためです。酷いケースだと、「残りの人生はただのオマケだから、ローコスト・ローリスクであればOKです」などと人生に絶望している学生もいますので、まずは幸福な未来をイメージしてもらうことが先決なのです。

しかし、学生個々人の性格は十人十色ですので、中には「夢が無限に拡がっていく学生」もいます。そういった学生に対しては、「実現可能な夢なのか?どうやって実現するか?」というリアル視点を重視させた方が有意義かもしれません。

お子さんの性格によって適切な就活対策スタイルは変わりますので、まずはお子さんの「夢と現実のバランス」がとれているかチェックしてみてください。その結果、どちらかが決定的に欠けているという場合は、不足している夢、あるいは、現実性を補えるようなアドバイスを心がけてください。

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吉田 竜一

大手外資系企業のプロジェクトマネージャーを経て、人財育成コンサルタントに転身後、人材育成研修等のプラン設計・講師などを歴任。現在、アンタントコンサルティング株式会社代表。「企業と人財のミスマッチを防ぎ、現場力を高める」がモットー。

アンタントコンサルティング株式会社HP

人材育成コンサルタント・吉田竜一の就活プロファイル

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