★デキルニンの就活業界分析★娯楽・レジャー業界編

デキルニンオリジナルの【娯楽・レジャー業界分析情報】です。業界を細分化して分類。さらに娯楽・レジャー業界の「離職率」や「平均給与」情報も掲載。もちろん、業界動向が分かる「TOPICニュース」や「今後の業界展望」、「求められる資質や能力」にも言及!

人財育成コンサルタントの吉田竜一です。

業界分析とは、世の中にある業界の種類やその特徴を知り、自分が興味のある業界を見つけるために行う就活の大事な作業のひとつ。

「人気企業ランキング」などを見る前に!
業界地図などの本を読む前に!

まずは各業界の概要を知ることから始めましょう。

今回は、娯楽・レジャー業界を取り上げます。

この業界は「どうせ働くなら自分の好きな物を扱いたい」という考え方(それ自体は至極健康的ですよ!)から学生が集まりやすく、非常に競争率が高い業界です。

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娯楽・レジャー業界を細分化してみる

今回の娯楽・レジャー業界は「余暇を楽しむ」ためのサービスを提供している幅広い業界が対象です。おおまかに分類すると以下の通りです。

旅行関連:旅行会社、ホテル・旅館など
レジャー施設:テーマパーク、スポーツクラブ、カラオケ、ゴルフ場など
関連メーカー:玩具メーカー、ゲームメーカーなど
その他:公営競技団体(JRA,JKA,日本モーターボート競走会など)

離職率と平均給与

続いて、「離職率」と「給与」について、統計を確認しましょう。

まず、離職率です。


(引用:厚生労働省「平成29年雇用動向調査結果」より)

今回の対象企業は下記の通り、グラフ4か所に分散しています。

(1)左から2番目「製造業」
→玩具メーカー
(2)左から2番目「製造業」と3番目「情報通信業」の両分野に跨る
→ゲームメーカー
※ハードは製造業、ソフトは情報通信業に分類されます
(3)右から6番目「宿泊業、飲食サービス業」
→ホテル・旅館
(4)右から5番目「生活関連サービス業、娯楽業」
→旅行会社、テーマパーク、スポーツクラブ、カラオケ、ゴルフ場、公営競技団体

製造業色の強い玩具・ゲームメーカーなどの離職率・入職率は低めですが、広義のサービス業に含まれる(3)(4)は企業数や業態が多種多様で、人の出入りが激しい業界と言えるでしょう。

ただ、人気テーマパークや公営競技団体の総合職は就活競争率が高い上に「真にやりたいことができるのはココ"だけ"!」という人が多いため、離職率はかなり低い傾向にあります。

例えば、東京ディズニーリゾート運営元のオリエンタルランドは、大卒総合職の3年以内離職率が3~6%という超低水準企業です。

続いて、給与についてのデータをご紹介しましょう。


(参考:国税庁「平成28年分民間給与実態統計調査」より)
※元資料142ページの数値データをもとにグラフを作成、代表的な業種をピックアップ

上記(1)及び(2)の業界は茶色太線「製造業」と水色太線「情報通信業」、(3)は紫色太線「宿泊業、飲食サービス業」、(4)は緑色太線「サービス業」にあてはまります。

あまり怖い印象を与えたくはないのですが、「夢を追い求める仕事」という特色上、「給料が安くてもやりたい」という人が集まりやすく、給与水準が上がりにくい傾向は否定できません。

「やりがい」と「報酬」のバランス面に注意して、企業分析をするようにしてください。

IRによるビジネスチャンス

この業界に関する大きな時事ニュースとして「IR法(Integrated Resortの略で統合型リゾートのこと)」があります。俗に言う「カジノ法案」のことです。

IRは展示場、ショッピングモール、ホテル、レストラン、劇場、そしてカジノなどを取り揃えた複合型娯楽施設のことを指しており、現在は初回(最初で最後になる可能性もありますが…)の認可区域3ヵ所の選定に向けて候補地を募っている段階です。東京(お台場)、神奈川(山下埠頭)、大阪(夢洲)あたりが有力と言われています。開業時期は2025年頃になりそうで、「東京オリンピックに間に合わせる」という話は消滅しています。

国内初となる企業による賭博事業は大きなビジネスチャンスですし、賭博以外の多種多様なIR関連サービスに切り込むことで利益拡大の余地があります。

顧客"数"の確保が急務!

娯楽・レジャー業界は、「一定の設備コストが必要」&「客単価を上げにくい」という2つの特徴を持っています。

ゴルフ場などが分かりやすいですが、「客が少なくなったから10~18番ホールは閉鎖しよう」とはいきませんし、「客が2割減ったから、利用料を2割増しにしよう」というわけにもいきません。固定費削減や価格転嫁が困難な以上、顧客"数"を確保しないと経営が継続できないのです。

こういった特徴は少子高齢化・人口減少社会、あるいは趣味の多様化などが進む現代において、当然ですが「大変不利である」と言わざるをえません。そのため、業界各社は必死になって顧客数の確保を目指しています。「おひとり様対応」であったり、「訪日外国人の取り込み」などを通じて、新たな顧客層を確保していくことが急務となっているのです。

口コミサイトと向き合う

現代の娯楽・レジャー業界はインターネット口コミサイトと切っても切れない関係になっています。

「口コミ評価」と「売上額」の直結度合は年々高まっており、安定的な企業経営のためには積極的に「口コミサイトでの評価を上げる」という努力が不可欠になっています。(リピーター顧客はまだしも、新規顧客の数は口コミサイトの評価によって大きく上下します)

口コミサイトの評価を上げるためには、「従来よりも広い視野に立って、効果的な対策を打つこと」が重要です。

例えば、ホテル業界の口コミでたまに見かける評価減点パターンとして、「近隣の(自治体が管理している)砂浜がゴミだらけだ!」「ホテル1階のコンビニ店員の態度が最悪」といった理由で「ホテルの評価が下がる」というパターンがあります。

こういった敷地外・管轄外の悪印象に巻き込まれると「勘弁してくれよ!ウチのせいじゃないよ!」と言いたくなる気持ちは非常によく分かりますが、文句を言って停滞していては、将来の売上減すら招きかねません。

ですから、「自治体やコンビニ業者と協力関係を結んで、改善に向けて相談してみよう」と、企業や店舗の枠にとらわれない取り組みを始めるこが必要になります。

定番シリーズ商品で儲ける玩具・ゲーム業界

つづいて、玩具・ゲーム業界の商品戦略についてのお話です。

玩具・ゲーム業界は「日々革新的な製品が市場に出て、激しい競争をしている」というイメージを持たれている業界だと思います。そのイメージ自体は間違っていませんが、実際に業界各社の売上の核となっている主力商品は「定番シリーズ商品」がほとんどであるという現実は知っておくべきです。

例えば、一般社団法人日本玩具協会が毎年開催している「日本おもちゃ大賞」という賞があるのですが、その中で玩具の売上実績を主な審査基準とする「ヒット・セールス賞」という部門は、ほぼ毎年、バンダイの「仮面ライダー変身ベルト」が受賞しています。色々な製品が日々発売されているにも関わらず、「ライダーベルト」の牙城を崩す玩具はそうそう出ないというワケです。
(「日本おもちゃ大賞」は玩具トレンドを理解するのに最適な賞ですから、玩具メーカー志望の方は是非検索して近年の受賞・ノミネート玩具をチェックしておいてください!)

ゲーム業界にしても売上上位はシリーズものが多いです。

2018年のゲームソフト売上ランキング上位(10月中旬時点)は「モンスターハンターワールド」「スプラトゥーン2」「マリオカート8DX」「星のカービィ スターアライズ」とシリーズ作品ばかりで、トップ10の中に「新規IP(※)」と呼べるような作品はありません。
(※新規IP:従来の知的財産(Intellectual Property)を使用せずに作られた完全新作のことを指します。ただ、移植作品(PC→ゲーム機等)を新規IPに含めるかどうかは判断が分かれます)

玩具・ゲームは非常に「売上予測」が難しい商材です。語弊を恐れずに言えば、「安定的な企業経営」との相性は悪いと言えます。そのため、「完全にゼロから新規製品を開発する」という戦略をとりすぎると、リスクばかり抱え込むことになりますから、結果として「過去の販売実績から、売上予測が比較的立ちやすいシリーズ商品」が商品開発の主軸となるのです。

この業界を志望される方はこういった現状を理解し、「斬新・革命的なアイデア」だけでなく「定番シリーズで長く利益を生み出す知恵」も磨くようにして欲しいです。

求められる資質や能力は?

娯楽・レジャー業界にて必要とされるのは「熱中モード・冷静モードの切替能力」だと思います。

娯楽・レジャー業界は「喜怒哀楽」の中の「喜・楽」を売ることで儲けている業界ですので、開発したり提供したりしている自分たちが「これは楽しいだろう…。快適だろう…。」と実感できるサービス・商品を用意することは最低限必要です。

しかし、「消費者も楽しいと感じてくれるのか?」「価格に見合っているのか?」「他社の類似商品や競合サービスと比べて遜色はないか?」といった点については、「開発・提供側の思い入れ」を排除して、客観的に評価しなければなりません。

開発側・提供側の自己満足にならぬためには「開発・企画する時は自分も熱中する」&「評価する時は一歩離れて冷静に客観視する」という熱中モード・冷静モードの切替が大事になってくるでしょう。

娯楽・レジャー業界は「好きなことを仕事にする」という価値観とダイレクトに結びつく業界ですので、就活においては非常に人気度の高い業界です。有名テーマパークや有名玩具メーカーなどは軒並み競争率100倍超と考えた方がよいでしょう。

ただ、いわゆる「学歴フィルター」は弱めの業界です。

「多様な価値観を持つ社員をそろえたい」「面白いことを発案できる人が欲しい」という考えから、人柄や思考力をより重視して採用しているように思います。そのため、ESや面接で他の業界とは一風変わった質問をされることも多いですので、志望される方は「過去問対策」を欠かさないようにしてください。

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吉田 竜一

大手外資系企業のプロジェクトマネージャーを経て、人財育成コンサルタントに転身後、人材育成研修等のプラン設計・講師などを歴任。現在、アンタントコンサルティング株式会社代表。「企業と人財のミスマッチを防ぎ、現場力を高める」がモットー。

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