ガクチカの自己PRでやってしまいがちな2つの意図の取り間違い

現役キャリアコンサルタントが教える就活支援最前線。
新卒採用の面接で定番なのが『ガクチカ』。アルバイト、学業、ゼミ、サークルとか、エピソードがない時はどうする?でも企業が知りたいのはそこじゃなかった!退屈な思い出話を超えて、今の自分を伝えよう。

こんにちは、キャリアコンサルタントの木村です。
就活生の相談内容が、エントリーシート(ES)添削から面接練習まで広がってきています。
面接練習は、提出済みのESを基に答え方の練習に取り組みますが、言葉の「意図」を取り違えているのでは?と思う場面が目立ちます。
今回は「面接官が使う言葉の意図」に合った対応方法についてお伝えします。

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意図の取り違え① ~具体的とは~

就活生と面接官の意図のズレを特に感じるのが、「学生時代頑張ったことを具体的に書く」の中の特に「具体的に」という言葉についてです。

たとえばガクチカ(学生時代に力を入れていたこと)で考えてみましょう。

就活生は、自分が一生懸命取り組んだ過去の事柄(エピソード)をできるだけ具体的に表現しようとします。
エピソードを具体的にするにはどうすればいいか、一般的に言われているのは「定量的に表現する」と良いということです。

すなわち、どんなことに取り組んだのか、その時の人数や期間、成果について数字を使って示すと、事柄(エピソード)の内容を誤解なく伝えることができます。

しかし事柄(エピソード)の定量的な説明だけで良い、と思っていては企業側の意図に答えることになりません。

企業がガクチカを通して見定めようとしているのは、以下のような力だとします。

■自分が取り組んできた経験や考えを整理し、ロジカルに説明する力
■自分の経験を、他人の言葉ではなく自分らしい言葉で表現できる力
■客観的な視点に立った自己分析能力

学生がこれらの力が「ある」と根拠づけるのに、数字だけで説明するのは困難ではないでしょうか。

自己分析においては、まず自分を大まかな傾向で捉えて、それを根拠づけるために定量的な裏付けをしていくプロセスをたどるのがいいでしょう。

  • なぜ、それ(エピソード)に取り組んだのか
  • 取り組みながら何を考え、自分に対し、周りの人に対し何を試したか
  • 何が、なぜ、課題だと思ったか
  • 課題の解決のためにどう取り組んだか
  • 取り組んだことから何を得たか

まずは自分自身にインタビューをしながら深掘りします。深掘りするほどにエピソードがロジカルに根拠づけられ、本当の意味で具体的になってきます。

意図の取り違え② ~相手が知りたいこと~

企業側は、ESや面接を通して「自社に入社後、自社のために活躍(貢献)できる人を採用したい」と思っています。ですから、企業側が知りたい内容というのは、入社後の具体的な活躍イメージが作れるような要素です。

もしも面接官が「その体験をしてみてどうでしたか?」と聞いてきた時に、「はい、楽しかったです」と答えたとしましょう。

「楽しかった」という感想から、企業はあなたの何を判断できるのでしょうか?なかなか難しいと思いませんか?

しかしここで「この経験からこんなことを学んで、その学びは今後にこう活かすことができると感じました」と答えれば、企業側も「もしこの学生がウチに入ったら、その学びをこうやって役立てることができるかも」と具体的な場面で検討することができますよね。

このように、表面的な質問の言葉ではなく、質問の裏にある「企業の知りたいこと」に焦点を当てることは、相手の意図を捉えるのに重要なのです。

まとめ

ガクチカを面接官に伝える際に「質問の意図」を取り違えないためには、以下のことに注意を払うようにしましょう。

①具体的=数字とは限らない
②質問の言葉=相手が知りたいことを推測し、それに応えられる内容を準備する

面接官が使う言葉の意図に合った対応は、相手の意図をくみ取る練習なくして実現は難しいでしょう。その意図は相手を良く知ることによって、的確に知れるようになります。つまりは「企業研究」が肝になります。

自分視点だけで書いたガクチカは、エピソードをプレゼンすることになりがちですが、重要なのは、「具体的なエピソードを通して、企業が知りたがっている“今の自分”をプレゼンする」という視点なのです。

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木村 美和子

1級キャリアコンサルティング技能士。学生から社会人まで幅広いキャリア支援で活動中。 複数の大学で教鞭を取り、内定を取るためのテクニックだけでなく、 その企業で自分らしく働くための「戦略作り」までサポートしています。